国境を越える音の世界

インターネットの普及は、国境を越えることを促進していると言えるでしょう。もっとも、それはあくまでバーチャルの世界であり、実際に海外へ赴くには、色々な手続きが必要です。そうは言っても、自宅にいながら、オンタイムで世界中の情報に触れることができ、しかも、海外の人とコミュニケーションを取ることも容易になっています。
そんな時代においては、情報の共有も瞬時であり、音楽においても、同様なことが言えます。音源ファイル形式にも、種々のものがありますが、デジタル化によって、コピーが容易になり、なおかつ、音質にもあまり変化をもたらさないため、容易に音楽を海外に紹介することも可能です。もちろん、著作権の問題については、このサイトの他の記事で、少々触れましたが、誰かの音楽作品を無断で公開することは、どこの国であっても、ご法度となっています。こういう点については、十分注意が必要でしょう。
そうは言っても、人がいれば、何かを共有したいと思うことが、古今東西の共通した人の欲望かもしれません。デジタル化時代の音源ファイル形式は、それを容易にしています。しかも、音の専門家でなくても、ソフトがあれば、簡単に音楽を作ることができ、しかも、公開することもできます。種々の問題があっても、人の交流は、たとえバーチャルな世界であっても、途絶えることはないでしょう。
果たして、今後、どのような音源ファイル形式が生まれるのでしょうか?現在のものが、より進化し、より洗練されて行くのでしょうか?動画の世界では、MPEG4の登場で、画質も様変わりしたとも言え、今では高画質の放送なども当たり前の時代になっています。もちろん、インターネットで放送するには、まだまだ帯域幅の問題などもあり、光回線が普及した今でも、限度があることは確かです。そうは言っても、技術の進化は、日進月歩であり、もしかしたら、ナローバンドの帯域幅でも、現状以上の画像ファイルなどを再生できる日が来るのかもしれません。今は、大容量時代でもあり、ナローバンドと言えば、時代錯誤のような物言いですが、いかに既存のインフラを有効活用していくかが、むしろ、これからのデジタル化時代の課題かもしれません。当然、音源ファイル形式も、そういう時代に合わせる必要性があるかもしれませんが、これが現実のものになるかどうかは、今後の展開次第によるでしょう。