AACという形式

デジタル機器で音楽を聞くためには、かつてであれば、音源ファイル形式が、大きく左右しました。もちろん、今でもそういう点が問題になることも確かであり、音源ファイル形式もいろいろなものがあります。そうは言っても、多くのプレーヤー・ソフトで、そのような形式であっても、対応しているものが多くなっています。たとえ一般であまり知られていなくても、そういうソフトが普及していることは確かでしょう。
おそらくAACも、WAVやMP3と比べれば、あまり知られていない音源ファイル形式かもしれません。しかし、AACは、MP3の後継として生まれ、1990年代後半に開発されたとのことです。技術的には、MPEG2と同類とのことですが、一般的には、基本的な機能しか使われていないようです。また、MPEG2ばかりでなく、今ではDVDへの保存形式としてしられている動画形式のMPEG4でも、AACが音声信号として利用されているようです。ビットで見ると、MPEG2でもMPEG4でも、1ビットしか異ならないとのことで、動画と音声と分かれていますが、実際は、それ程の違いはないようです。つまり、AACは、デジタル映像に利用される音源ファイル形式であるということもできるようです。
そのためでしょうか?AACを再生できる音楽専用プレーヤーでも、AACを対象としたものもありますが、映像関係の方で、AACを扱っている場合が多いようです。たとえば、ヨーロッパなどでは、映像方式自体が北米や日本と異なるPAL方式を利用していますが、音源ファイル形式においても、ヨーロッパなりの採用基準を適用しているようです。AACは、ヨーロッパのDVDでは、普通に利用されているとのことです。
ちなみに、AACは、日本でも採用されているところがあります。たとえば、BSデジタル放送が代表的なもので、皆さんの中でも、もしかしたら知らぬ間に耳にしている人も多いかもしれません。また、2011年7月から始まった地上デジタル放送でも、AACが採用されているようです。先にもお話したように、AACは、MP3の後継ということです。もしかしたら、そういう特徴があるため、最新デジタル技術の中では、標準に近い音源ファイル形式なのかもしれません。